体験レポート

体験レポート

東邦音楽大学 音楽創造専攻 メディアデザインコース 福角さん

研修期間2015年10月6日〜10月20日

10月6日(火)
朝早くに成田空港に着き、ゆっくりと過ごす間もなく搭乗。アムステルダム空港でトランジット。空港内で早速お土産を購入しました。半日ほどのフライトを終えて夜遅くにアカデミーに到着。先生方とお会いしアカデミー内の説明を受けていたのですが、長時間のフライトの疲れもあり、うつらうつらな状態でした。この日はほぼ移動のみで終了。

10月7日(水)
待望の朝。目覚ましの音で起き、窓をあけると澄んだ冷たい空気が肌に触れ、ようやくウィーンに来た実感が持てました。この日はあいにくの雨でしたがバスでウィーン市内を見学し、夜はウィーン楽友協会へ演奏会を聴きに行きました。最初から最後まで、心から音楽を愛し楽しんでいる演奏者の方々のあの表情を、この先も忘れることはないでしょう。

10月8日(木)
午前中は林先生の授業や、後日観に行くオペラ「蝶々夫人」の予習をしました。林先生のお話は、過去に学習した内容を違う角度から勉強できたりと、とてもためになる時間でした。午後からは時間が出来たので洗濯や近くを散策しウィーンの街と触れ合う時間が持てました。部屋がちょうど食堂の上だったため、下から聴こえてくるピアノの音や学生の笑い声などを聞きながら部屋でくつろいだりレッスンに向けて勉強したりと、体を慣らすのにとても良い一日でした。

10月9日(金)
朝から路面電車に乗ってベートーヴェンゆかりの地へ。お昼はウィーン市内を巡りました。とても大きな美術史博物館は短い時間では全て見ることができず、後ろ髪を引かれながらアカデミーへ戻りました。そのあとは期待と不安が混じりながらの初めてのレッスン。笑顔が素敵な先生で、少しずつ緊張がほぐれていくのが分かりました。みんなでピアノの周りに集まって弾き合ったり学んだりと、日本ではなかなか教わらないスタイルのレッスンはとても新鮮でした。人の顔を見て話す、目と目を合わす。その当たり前のことが少し難しくて、しかしそれによって言葉は通じなくても心で繋がっているんだなと一人ワクワクしていました。音楽を心から愛している人との会話、レッスンはとてもためになりました。

10月10日(土)
この日はお昼からクリムト展を観にベルヴェデーレ宮殿へ。朝から曇り空でしたが天気予報を見たところ雨は降らないとのこと。同級生と二人で傘を持たずに出かけたのですが、駅から出た途端大雨に。「そういえば傘はいつも持っていた方が良いと聞いていたなあ。」と反省しながらも路上の店で傘を買いました。なんとか路面電車に乗り、美術館に着いたのですが、学生料金のチケットの買い方が分からず困った事に。しばらくぐるぐると宮殿内を散歩していたのですが、腹を決めて「私たちは学生です、クリムト展が見たい。」(多分そんなことを言った気がする)と言ったところ、無事購入でき、美術館の中へようやく入りました。その後は、今までの苦労を忘れてしまうくらいの素敵な絵に魅了され、またクリムトの代表作のひとつである”接吻”の実物を観たのは初めてで、その大きさときらびやかさに驚いたこと、今でも覚えています。他の作品もとても綺麗なものばかりで楽しく、満足した時間を過ごしました。

10月11日(日)
楽しみにしていた日。朝の当番を大急ぎで済ませ、ウィーン少年合唱団のミサを聴きに行きました。当日チケットだったため、直接見る事は出来ませんでしたが、礼拝堂での合唱は心が洗われるようでした。夜は楽しみにしていたオペラ「蝶々夫人」。こんなに前の座席で観たことが今まであるのかというくらいの近さで迫力満点でした。楽しみにしていた曲も聴け、うっとりするような時間を過ごしました。

10月12日(月)
この日はレッスンで出た課題をしたり、日本から持ってきた課題をしたりとゆっくりな一日でした。珍しく晴れ、青空が綺麗だったので、夕方からアカデミー周辺を散歩しました。街をゆっくり見て周るのは初めてで、色んなカフェやお店を発見したりと、楽しかったです。とにかく車が道路脇にズラッと並んでいたのにはびっくりしました。駐車場ないのかな……。

10月13日(火)
シュテファンプラッツ周辺でお土産探しの一日でした。ドブリンガーという楽譜店で楽譜と五線紙を購入。とても居心地の良いお店だったのでまた行きたいです。その後買い物をしながら、お目当てのシュテファン大聖堂へ。外の賑やかさとは一変、そこだけまるで別世界のようにゆっくりとした時間が流れており、ステンドグラスやろうそくの炎がとても神秘的でした。帰りは大荷物にも関わらずDEMELでケーキを購入し、アカデミーでみんなとお茶会をしました。

10月14日(水)
翌日のレッスンに向け、課題制作の一日。ピアノ曲を練習したり、ブルースの連弾をするために三人で練習をしたり、同級生と音楽やこれからのことについて語り合ったりと、久々にゆっくりと音楽と向き合えました。こういう日は普段なかなか持てないのですが、たまには作るべきだな、と反省です。

10月15日(木)
最後のレッスンをしていただき、ゲネプロを行いました。作曲した「二匹の愛犬のための”Lullaby”」というピアノ曲を弾いたのですが、この曲は意外とピアノを選ぶなあ。と、新しい発見もありました。ベーゼンドルファーの特性を活かした曲を作っても良かった。と反省もしつつ、日本で作った曲が海外ではこういう風に聴こえる、感じるのだなと気付けた部分が沢山ありました。心の奥底から音楽を楽しむこと、それを気付かせて下さった先生に感謝するばかりです。

10月16日(金)
あっという間に、修了演奏会当日。とても和気あいあいとした雰囲気の中、演奏会がスタート。いつもと違う環境の中で聴く音楽は素晴らしいものばかりでした。同級生たちの音楽はとても楽しそうで、また関わりが深かったからこそ気付く部分も沢山あり、お互い刺激し合える素敵な空間でした。何より自分が音楽を愛していることに気付けたのが本当に嬉しかったです。

10月17日(土)
ウィーンに来てから曇りや雨の続く日が多かったのですが、この日は奇跡的に晴れ。とても青空が綺麗で空気も気持ち良い中、ザルツブルクに向かいました。モーツァルトの生家を見学した以外にも、沢山の美しい建物や自然に触れ、心もリフレッシュできました。慌ただしい日本を離れてゆっくりとしたウィーンの時間はとても貴重で、これからの自分の生き方を見つめ直す良い機会でした。

10月18日(日)
最後の自由時間。この日は朝早くに準備をしてシェーンブルン宮殿へ散歩、そしてそのまま近くの教会にミサを聴きに行きました。その後は楽器博物館に行き、帰ってきて約二週間お世話になったアカデミーの掃除をしました。もう明日には、飛行機に乗って日本に帰るのだなと思うと少し寂しくなりました。

10月19日(月)
早朝にアカデミーを出発。先生方に別れを告げバスに乗り込みました。音楽についてとても良く考え、悩み、そして自分のためだけに音楽と触れ合い、勉強した二週間でした。「また来たい、ここでもっと音楽を学びたい。そして、もしそうなった時はどうか宜しくお願いします。」と心の中で思いながら飛行機に乗り込みました。日本に帰った時にここでの経験をどう上手く活かしていくか、どう自分のものにするのか、それがとても楽しみです。

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