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講習会・セミナー

第5回東邦ピアノセミナー報告

講座当日のスケジュール ~平成23年7月24日(日) 会場:文京キャンパス

10:30~12:00 講座1 担当:中島 裕紀
「時代様式に基づいたピアノ演奏とは-5」~近代ピアノ奏法による様式感・音色の表現~

13:00~14:30 講座2 担当:國谷 尊之
「児童期のビアノ指導教材の研究-2」

14:45~16:15 講座3 担当:小林 律子
「シューベルト再発見」

10:30~16:15 レッスン
16:30~17:30 懇親会

毎夏の恒例となった東邦ピアノセミナー。今年も新鮮な3つの講座が開かれました。講座を担当された3人の先生をお招きし、当日の様子を春日洋子主任教授の司会でご報告します。


春日:
今年は東日本大地震の影響で、いつも参加されている福島・茨城方面の方々が来られないのではないかと心配したのですが、おかげさまで参加者も増えて盛況のうちに終わりました。昨年から3つの講座とレッスンを平行に行うというスタイルにしましたが、好評でしたので、今年も同じ形にしました。
最後の懇親会には卒業生はもちろん、それ以外のピアノ音楽に関わる方々もたくさん参加してくださり、東邦セミナーの輪が広がった印象を受けました。
東邦ピアノセミナーでは、「時代様式に基づいた演奏とは」をベースに、作曲家シリーズ、アンサンブルや身体の動きなど参加型の講座、そして児童期のさまざまな指導法、 教材を取り上げてきました。第5回目を終えて、東邦ピアノセミナーとしての独自のスタイルが見えてきたと思います。



では、それぞれ担当された講座の主旨、受講生からの反応や手ごたえをお伺いしたいと思います。


春日:
今日は講座を受け持ってくださいました中島先生、國谷先生、小林先生にお越しいただきました。中島先生から、講座の様子や印象を語っていただけますか。


中島:
今回の講座は、私たちが使っている現代のピアノの機能・音色を生かしながら、異なる様式の作品をより豊かに表現するためにはどんなふうに弾いたらいいのかがポイントです。技術、音色、身体などいろんなことを総合して、実際に役立つ演奏技法について解説しました。近代奏法から始めて、日本のピアノ教育の問題点にも触れたところ、さまざまな反響があり、うれしく思いました。


春日:
講座に参加されたみなさんの反応はいかがでしたか?


中島:
みなさん、勉強意欲が高くて、私の方をご覧になる目も熱意にあふれ、私の言葉ひとつひとつを漏らさず聞こうという雰囲気がありました。実際にピアノで音を出しながら作品の紹介をしたのですが、意識の高さを感じましたね。


春日:
國谷先生は今回の「児童期のピアノ指導教材の研究-2」で3回目の講座になりますが、どんな内容だったのでしょう。


國谷:
私は3年前に「導入期のピアノ指導教材の研究」を、2年前に「児童期のピアノ指導教材の研究-1」をテーマに講座を担当しました。当然、1回では完結しないテーマでしたので、今回も取り上げたわけです。2年前は児童期の教材を網羅的に数多く紹介する内容だったのですが、ありがたいことにそれぞれの教材についてもう少し詳しく知りたいという要望をもらいました。それで、今回はさらに掘り下げてみました。
とはいえ、今回が初めての方も数多くいらしたので、昨今の新しいピアノ指導教材がどういう考え方で作られているのかを最初にお話ししました。まず、児童期は成長が著しく、この時期にどんな教材を選ぶかが、生涯の友としてずっとピアノを続けられるかどうかの分かれ道であるということ。そして最近は実にさまざまなピアノ指導教材が出ていて、近代の合理的な奏法を楽しみながら身に付けられる工夫がされているということをお伝えしました。
また、ピアノは発明されてから今日に至るまで、改良され進化してきたわけですが、それと共に定着してきた近代奏法についてもお話ししました。これは「講座1」で中島先生が話された内容とかなり共通するものがあり、中島先生の講座から引き続き参加された方は、中島先生が解説された奏法を育てていくために今はこんな教材があるのだ、と結びつけて聴いていただけたと思います。


春日:
いろんな考え方やアプローチの仕方があることを知って頂けるのも、このセミナーの特徴のひとつだと思っていますが、お二人の先生のお考えが共通していたということですね。國谷先生の講座はいつも人気ですが、参加者の方の反応はいかがでしたでしょうか?


國谷:
実際の教材を音にして、この教材の指導ポイントを表現した場合にどのような演奏効果があるのかを聴いていただいたとき、感嘆の声も上がって、みなさんが感動された気配をはっきりと感じました。レベル的にはバイエル程度の平易な曲なのですが、最近の教材は和声が非常にきれいだったり、フレーズ感が音楽的だったり、アーティキュレーションに合理的な工夫がされていたりします。指導者がそこを理解して伝えて子どもに演 奏させれば、子どもは音楽的な満足感が得られます。短い時間でしたが、それを感じていただけたと思います。


春日:
「作曲家シリーズ」で、小林先生は古典期からロマン期の橋渡しをしたシューベルトを取り上げられましたが、いかがでしたか?


小林:
シューベルトは地味な存在で、大人の方に向けて講座を開催するのは初体験だったこともあって、どうアプローチしようかと考えました。シューベルトは普段、みなさんが弾くことが少ない作曲家で、私自身、その魅力を感覚的に感じることが多いので、言葉でアピールするのが難しかったです。
私は学生のときから片時も離れずシューベルトを弾いてきたのですが、最近、少し間をおこうと離れていたところでした。今回、久しぶりに資料を読み返して、あらためて実におもしろくて魅力的な人だと思いましたね。その思いをみなさんにうまく伝えられる能力が必要だと痛感しました。
当日は予想以上に多くの方が集まってくださり、私の講座を温かく見守ってくださいました。大作曲家も自分から遠い人ではなく、同じように悩む人間なのだと感じてほしかったので、シューベルトを今に生きる人だととらえて、少しくだけた言葉でわかりやすく解説したのですが、それが堅苦しくなくてよかったようです。ただ、弾くにあたってはハードルが高く、やはり相当なテクニックがいると感じました。この講座でシューベルトに対して少し親近感を持ってもらえたのであればうれしいですね。


春日:
1回の講座ですべてを充たすのはむずかしいですよね。回を重ねて、また違う視点からのシューベルトの魅力を伝えていただける機会があるといいですね。
そのためにもこの東邦ピアノセミナーを続けていく意義があるのではないのでしょうか。



今回は同時にレッスンも行われ、3人の先生もレッスンを担当されました。その感想をお聞かせください。


中島:
私はかなり年配の方をレッスンしました。普段はなかなかレッスンを受けるチャンスがないので、これに申し込んだとおっしゃいました。とても学ぶ意欲がある方で、熱意が強く伝わってきました。


國谷:
私は3人の方にレッスンしました。学生時代からよく知っている方がまたお見えになり、さらに一生懸命に取り組まれている姿を見て、大変うれしい思いがしましたね。また、リスト生誕200年を迎えたのを機にリストを弾こうと取り組んでいらっしゃる方が多く、私自身も刺激を受けました。


小林:
私は2人だったのですが、一人はシューベルトの曲を持ってこられました。私も講座でテンションが上がっていたので、とてもおもしろいレッスンになりました。



まとめのお言葉をお願いします。


春日:
今回も九州、名古屋、関西など、遠くからも大勢の方が来てくださって、本当にうれしく思いました。みなさん、この日のレッスンに向けてかなり勉強されたのがひしひしと伝わってきました。お仕事もあり、ご家庭もある状況ですから、学ぶ意欲はお持ちなのに、日々の忙しさにかまけて時間が取れないジレンマで悩んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。このビアノセミナーが、そんな毎日に風穴を開けるひとつのきっかけになっていただけたら嬉しいです。


中島:
このセミナーでは言葉で解説するとともに、実際に音になったどうなるかをその場で示しました。頭で理解する面と耳で感知する面の両方が得られて、参加者にはそれがよかったと言ってもらえました。これが今回の3つの講座の特徴だったと思います。


國谷:
卒業生でピアノ講師をしているある方は、とてもお忙しいのにも関わらず、「このセミナーだけは必ず来たい」といつも参加してくれています。そういう方がいらっしゃることに我々も勇気づけられます。そのためにも来年以降も頑張って続けて、社会に果たす役割を担っていきたいと思います。


小林:
ピアノ講師として長いキャリアのあるご年配の方が、もっと勉強したいと来られているのをみて、感心しました。このように外の社会と触れる機会があると、私たちの扉も開き、視野が広がりますから、ありがたいことですね。



次回の告知がありましたら。


春日:
来年の東邦ピアノセミナーは7月29日(日)に開催します。内容は「時代に様式に基づいたピアノ演奏とは」を私が担当します。國谷尊之先生には「児童期のピアノ指導教材の研究」を引き続きお願いし、作曲家シリーズはベートーヴェンを上田京先生に取り上げていただきます。私たちは大バッハをはじめ、偉大な先人によって築かれてきた鍵盤音楽史、そしてピアノ音楽を継承し、つたえていかなければならないと思います。そうした志を大切にするためにも、毎年意欲あるレスナーにお集まりいただいて、学びの輪を広げていきたいと思います。



本日はありがとうございました。



<当日の講座内容>

「時代様式に基づいたピアノ演奏とは-4」
~近代ピアノ双方による様式感・音色の表現~
講師:中島 裕紀

ピアノセミナー:時代様式に基づいたピアノ演奏とは‐4

これまで4回のシリーズでは、楽器の変遷をはじめ、主に歴史的内容を扱って参りましたが、今回は視点を変え、私たちが使っている現代のピアノの機 能・音色を生かしながら、異なる様式の作品をより豊かに表現するための可能性に技術面から迫りたいと思います。近代以降の身体運動と楽器の発音原理に基づ く合理的なピアノ演奏技法について基礎事項から具体例を挙げながら分かりやすく解説いたします。

「児童期のビアノ指導教材の研究-2」
講師:國谷 尊之

ピアノセミナー:身体とピアノ演奏‐2

ピアノをまなぶ子どもたちに苦行を強いる時代は終わりました。今や世界中の音楽家たちがピアノ学習のための作品を数多く書いており、それらは指導者 と生徒が心を通わせながらレッスンを進めて行くことができる工夫に満ちています。この講座では、おもに児童期のピアノ学習者向けに書かれたロマン期・近現 代期の作品を題材に、楽しみながら表現技術を身につけて行くための要点を探ります。

「シューベルト再発見」
講師:小林 律子

ピアノセミナー:ショパンらしく弾く

シューベルトの作品に触れる時、何か不思議なとらえどころのない印象を持つ方は多いのではないでしょうか。その生涯がベートーヴェンの中・後期と重 なっているシューベルトは、古典期とロマン期をいとも自然に橋渡しをし、ロマン派への扉を大きくあけました。明るさ-暗さといった相反するものが同時に存 在する彼の独特な音楽世界を、どの様にとらえるべきなのか。いくつかのキーワードを軸に読み解きながら、その魅力を探っていきましょう。

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